人工知能分野で注目を集めるOpenAIの共同設立者、イリヤ・サツケバー(Ilya Sutskever)氏が、新興企業「セーフ・スーパーインテリジェンス」(Safe Superintelligence、略称SSI)のために10億ドル以上の資金調達を進めており、企業価値は300億ドルを超えると評価されています。この評価額により、SSIは世界で最も価値のある非公開テクノロジー企業の一つに躍り出ました。
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関係者によると、サンフランシスコのベンチャーキャピタル、Greenoaks Capital Partnersが今回の資金調達を主導し、5億ドルの投資を計画しているとのことです。Greenoaksは、Scale AIやDatabricksなど、多くのAI企業にも投資実績があります。ロイターの報道によると、今回の評価額はサツケバー氏の以前の企業価値である50億ドルから大幅に上昇しています。なお、資金調達は現在も進行中で、詳細については変更の可能性があります。
SSIを設立する前、サツケバー氏はOpenAIで最高科学者を務め、同社の技術開発に携わっていました。2023年5月にOpenAIを退社し、アップルでAIプロジェクトに従事していたベンチャーキャピタリストのダニエル・グロス(Daniel Gross)氏と、元OpenAI研究員のダニエル・レヴィ(Daniel Levy)氏と共にSSIを設立しました。SSIは安全なAIシステムの開発に注力しており、現在はまだ収益を上げておらず、短期的にAI製品を販売する予定もありません。
サツケバー氏はブルームバーグのインタビューで、「この会社が特別な理由は、最初の製品が安全な超知能であり、それまでは他のことは何も行わないからです」と述べ、外部からの圧力を完全に遮断し、大規模で複雑な製品の競争には参加しないと強調しました。
なお、サツケバー氏は2023年にOpenAIのCEO、サム・アルトマン(Sam Altman)氏の解任劇の中心人物であり、その後アルトマン氏の復職にも重要な役割を果たしたことは注目に値します。
要点:
🌟 SSIは10億ドル以上の資金調達を行い、企業価値は300億ドルを超えています。
🚀 同社は安全なAIシステムの開発に注力しており、現在は収益を上げていません。
🤖 サツケバー氏によると、同社の最初の製品は安全な超知能であり、その他の事業は当面保留されます。