Mistral AIは新たなAgents APIを発表しました。これは言語モデルを企業向けの実用的な知能エージェントシステムに拡張することを目的としています。
このフレームワークには、タスク操作、コンテキスト追跡、エージェントの編成に使用されるツールが追加され、複数のAIエージェントが個別にタスクを遂行できるだけでなく、協力して外部システムと連携し、完全なビジネスプロセスを構築することが可能になります。
各エージェントはコネクタやMCP(モデルコンテキストプロトコル)ツールと接続でき、Pythonスクリプトの実行、Web検索、Black Forest Lab FLUX1.1[pro] Ultraによって駆動される画像生成、またはMistral Cloudからドキュメントを抽出することができます。MCPはAPI、データベース、ユーザーのデータ間でシームレスな接続をサポートする標準プロトコルです。
従来のチャットボットとは異なり、Agents APIは持続的なコンテキスト管理をサポートしています。インタラクションが中断したりロールバックしたりしても、エージェントは状態を維持し続けるため、システムの連続性と信頼性が向上します。開発者は特定のエージェントと直接対話することができ、またはコネクタを使用して複数のエージェントを制御し、カスタムワークフローを作成することもできます。
中心となる特長はエージェントの編成能力です。例えば、金融エージェントが検索エージェントを利用して情報を取得し、計算タスクを計算エージェントに委ねるなど、専門的なエージェント間でのスマートな協力が可能です。
展示では、Mistralは現実的なシナリオにおけるエージェントの応用例をいくつか紹介しました。
コーディングアシスタントはGitHubと連携し、開発プロセスの自動化を支援;
インテリジェントタスクコーディネーターは通話を製品要件文書(PRD)や実行可能なタスクに変換;
財務エージェントは複数サーバーシステムからデータを抽出・分析;
デジタル栄養士はユーザーに食事計画と目標達成に関するアドバイスを提供。
Agents APIはMistral Chat Completion APIにシームレスに統合され、企業向けAIアプリケーションの構築や業務プロセスの自動化に強力なツールとなります。企業や開発者は現在、専用エージェントを定義・組み合わせ・編成し、効率的で知能的な企業向けAIシステムを構築できるようになります。