TechCrunch の報道によると、Salesforce の広報担当者は、同社が当初の報道で示されたように「買収」したわけではなく、AI 採用スタートアップの Moonhub が実際に閉鎖され、一部のチームメンバーのみが Salesforce に加わることを明らかにしました。この件では、以前 Moonhub が示した声明で示唆されていた「全チームの移籍」は誤りとされました。
Moonhub は、前 Meta のエンジニアである Nancy Xu 氏が 2022 年に設立し、AI 技術を活用して人材のスクリーニングや採用を行うツールを開発する企業です。その AI 技術は、職業候補者の自動識別、連絡、そして雇用手続きや給与管理なども支援します。Moonhub は以前、カリフォルニア州メンロパークに拠点を持つ全チームが、初期投資家の Salesforce に合流すると公表していました。
Nancy Xu 氏は声明の中で、Salesforce は Moonhub の発展において重要な顧客および投資家として役割を果たし、両社には共通するコアバリューがあり、AI の重要性を信じていることを強調しました。彼女はまた、Moonhub の「優秀なチーム」が Salesforce の AI 戦略を推進する上で重要な役割を果たすことを示唆しました。
Crunchbase のデータによると、Moonhub は Khosla Ventures、AIX Ventures、Day One Ventures、GV(元 Google Ventures)および Salesforce などの投資家から計 1,440 万ドルの資金調達を行っており、500 強の Fortune リスト企業を含む数百社の顧客を持っています。
最近の Salesforce は買収活動に積極的で、先週はデータ管理会社 Informatica を 80 億ドルで買収し、前月には自動化スタートアップの Convergence.ai を購入して、AI 製品ラインを強化しています。今回の Moonhub に関する明確化により、Salesforce の AI 分野での拡張戦略に複雑さが加わりました。採用などの HR プロセスにおける AI の応用はますます一般的になっており、ギャロップの調査によれば、Fortune 500 の CHRO の 93% が効率向上のために AI ツールを統合し始めています。