OpenAIは6月4日、プログラミングツールのCodexを大幅にアップデートし、音声入力とインターネット接続機能を追加しました。このアップデートにより、CodexがChatGPT Plusユーザーにも開放されると同時に、開発者の生産性が大きく向上しました。

image.png

新しいバージョンでは、Codexがタスク実行中にインターネットにアクセスできるようになりました。これにより、開発者は手動での設定が必要なくなり、Codexが基礎的な依存関係のインストール、コードの検証(Linting)、テストの実行を行い、さらにはテストサーバーへのアクセスが必要なスクリプトも実行できます。この機能はプログラミングプロセスに大きな利便性をもたらし、開発者がより論理や機能の実装に集中できるようにします。

ただし、OpenAIはインターネット接続機能の導入に慎重な姿勢を見せています。デフォルトではこの機能はオフになっており、ユーザーはCodexがアクセス可能なドメインやHTTPメソッドを細かく制御できます。また、OpenAIは潜在的なプロンプト注入攻撃を監視しており、悪意のある行為者がネットワークリクエストを乗っ取ることを防ぎ、ユーザーの安全性を確保しています。

インターネット接続機能に加えて、OpenAIはCodexの利用障壁も下げました。これまでEnterprise、Team、Proユーザーに限定されていたCodexが、月額20ドルのChatGPT Plusユーザーでも利用可能になり、プログラミング環境を作成し、タスクをAIに委任することができるようになりました。これはAIを活用してプログラミングを行う開発者にとって朗報です。

さらに、OpenAIは音声入力機能も導入しました。ユーザーは口頭でタスクを話すことで、Codexが自然に指示を受け取れます。この機能は特に口頭でアイデアを表現することが得意な開発者にとって非常に使いやすく、ツールの操作性を高めます。また、Codexは現在、既存のプルリクエストを更新するようになり、各反復ごとに新しいリクエストを作成する必要がなくなったため、コードベースの混乱を減らし、コードレビューの効率を向上させます。

技術的な面では、OpenAIはCodexに対して複数の根本的な改良を行いました。差分制限(Diff Limits)の拡大、設定スクリプトの高速化、iOSプラットフォームのパフォーマンス最適化、GitHubとの連携プロセスの改善などが含まれます。また、シングルサインオン(SSO)またはソーシャルログインを使用するチームでは、二要素認証(Two-Factor Authentication)が強制ではなくなりました。

ポイントまとめ:  

🆕 OpenAI Codexにインターネット接続と音声入力機能が追加され、開発者の生産性が向上しました。  

🔒 デフォルトではインターネット接続機能はオフになっており、ユーザーはアクセス権限を細かく制御して安全性を保つことができます。  

💰 Codexが月額20ドルのChatGPT Plusユーザーにも開放され、利用障壁が下がりました。