マスク率いるxAI社が、北京時間本日正午、最新世代の大規模言語モデル「Grok3」を正式発表しました。マスク氏は今回の発表に自信満々で、Grok3は前世代のGrok2と比べて「桁違い」の能力向上を達成したと主張。さらに大胆にも「地球上で最も賢い人工知能」と称しました。
Grok3は単一のモデルではなく、多様なモデル群で構成されています。特筆すべきは、小型版のGrok3miniです。これは迅速な質問応答を目的としており、正確性を犠牲にする可能性がある場合もあります。Grok3は数学的推論、科学的論理推論、コード記述において卓越した性能を示し、DeepSeek-v3、GPT-4o、Gemini-2proといった競合モデルを複数のベンチマークテストで上回りました。
この強力な性能は、xAIチームの技術革新によるものです。Grok3の開発期間はわずか8ヶ月。これは、強力なColossusスーパーコンピューターの支援が不可欠でした。Colossusは10万個のNVIDIA H100 GPUを使用し、累積トレーニング時間は2億GPU時間に達します。これはGrok2の10倍の規模で、大量データの高速処理と高精度を支えています。
さらに、Grok3はGrok3ReasoningとGrok3mini Reasoningを含む新しい「推論」機能を搭載しました。これらのモデルは問題をより慎重に検討し、よくある間違いを回避することで、複雑なタスク処理において優位性を発揮します。xAIはまた、「DeepSearch」という新機能も発表しました。これはインターネット情報を迅速にスキャンし、要約形式でユーザーの問い合わせに応答します。
Grok3の推論モデルは現在テスト段階ですが、ユーザーはGrokアプリを通じてこれらの機能にアクセスできます。より多くのニーズに対応するため、xAIはSuperGrokのサブスクリプションサービスも開始しました。ユーザーは追加の推論とDeepSearchクエリ権限を利用できます。
マスク氏は今回の発表に大きな期待を寄せており、来週には音声モードを追加してユーザーエクスペリエンスをさらに向上させると発表しました。xAIは今後数ヶ月以内にGrok2をオープンソース化し、より多くの開発者がエコシステム構築に参加できるようにする計画です。これらの取り組みは、OpenAIとの競争を激化させるだけでなく、AI分野の未来への期待を高めています。