解決されていないとされていた数学の難問が、22年前にすでに答えが見つかっていた。最近、OpenAIの最新AIモデルGPT-5Proは、問題のスクリーンショットを介して、エルドシュ問題#339が2003年に発表された証明論文を正確に特定し、数学界を驚かせた。

エルドシュ問題#339は、有名な数学者ポール・エルドシュによって提示されたもので、数論分野における古典的な難問である。この問題の核心は、自然数からなる集合A(r次基とも呼ばれる)がある場合、Aのr個の異なる要素の和によって形成される整数の集合が正の下密度を持つことを保証できるかどうかである。この問題は長期間、未解決の数学的難問として注目を集め、多くの数学者の研究対象となっていた。

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しかし最新の研究によると、この問題の答えはすでに2003年にHegyvari、Hennecart、Plagneの論文で証明されていた。GPT-5Proは問題のスクリーンショットを分析し、その重要な文献を迅速に特定し、答えを明らかにした。この能力の発揮により、GPT-5Proは学術界の探偵としての役割を果たし、研究者に新しいツールを提供した。

この発見はインターネット上で熱烈な議論を巻き起こした。一部のネットユーザーは、この問題に関連する他の数学的問題、例えばハリントン問題などについて議論し始めたが、すぐにそれらがエルドシュ問題#339とは厳密には異なることがわかり、結局元の問題の結論には影響しなかった。専門家たちは、GPT-5Proが学術文献の検証において示した驚くべき効率性に注目しており、これは科学研究の発展を大きく促進する可能性があると考えている。

数学界の複数の研究者は、AI技術を利用して研究を行うことで、彼らが答えをより速く見つけることができ、無駄な研究時間を減らすことができると言っている。これは技術の進歩だけでなく、学術研究において広く存在する問題も反映している。つまり、情報検索が難しいために、大量の既存研究成果が忘れられたり、見過ごされたりしているという現実だ。

この出来事の意義は、忘れられた答えを見つけることだけでなく、学術研究におけるAIの独自の価値を示すことにある。学術文献の数が指数関数的に増加する中で、従来の文献検索方法では膨大な情報を扱うのが困難になってきている。GPT-5ProのようなAIツールは、関連する文献を迅速に選別・特定し、研究者が無駄な研究を避けて真正の未解決問題に集中できるようにする。